住宅ローン金利が上がる
昨年末に日銀がこれまでの大規模な金融穏和策を修正して、長期金利の上限を0.25%から0.5%に拡大する決定をしました。その大きな理由は円安対策。金利を上げれば投資家の日本への参入が増えて円高になるわけです。いままでマイナス金利をずっと続けてきた結果、一時は1ドル150円台の円安になり当然輸入製品の価格が上がり物価高になってしまったので金融政策の見直しをしたと言ったところで為替に関しては一定の効果はでましたが、現状の日本は【スタグフレーション】を起こしていると僕は見ています。【スタグフレーション】とは景気後退とインフレが同時進行する現象の事です。つまり給料は上がらずに物価だけが上昇するという現象で僕達のようなパンピーにとっては今年も厳しい1年になりそうな予感がします。日銀の金利政策は「アベノミクス」の経済政策の柱でしたが完全に失敗したといっていいでしょう。まぁ「アベノミクス」そのものが完全に失敗したんですけどね。その原因は、「デフレ対策」をメインにしてしまったところにあると思っているのですが今更そんなことを振り返っても栓もありません。ただ金融穏和策の失敗は今後大きな弊害となりそうな気がします。
そして住宅ローン金利が上昇へ
さて、僕達に関係の深い住宅ローンは基本的に長期金利に連動して金利が決まりますから年明け早々に住宅ローン金利も上昇ということになりました。といっても変動金利に関しては今の所は何の影響もありません。金利の影響を受けたのは固定金利だけです。住宅ローンを借りている人の7割くらいは変動金利で借り入れしているので影響を受けるのはこれから固定金利で住宅ローンを組もうと思っている人に限定されます。とはいえ長期金利を上げたとなると、短期金利も上がる可能性も排除できません。短期金利が上がれば連動している変動金利も上がってきます。しかし変動金利の場合はどんなタイミングで金利が変動するかは正直って予測不能で分からないというのが本音です。これは専門家ですから予想できないんですよね。
じゃぁ、どっちが得なのさ
よくお客様に、「固定金利と変動金利とどっちが得ですか?」と質問されるのですが実はこれは各家庭というか世帯収入によって違ってきます。もし、金利がず~っと変わらないままであれば変動金利の方が得です。でも今後の金利変動によっては変動金利の方が負担が大きくなることも十分に考えれます。そのときに支払いの増額分をカバーできる収入がなければ支払いができなくなってしまうというパターンになります。もしもマイホームをずっと維持していきたいと思っているなら固定金利の商品を選んだ方が堅実ではないかと思います。金利が上昇したとはいえまだ低金利には変わりありませんから。ただ今後、例えばバブル時代のように金利が上昇した時には景気が回復して収入も増えているとも予想もできなくなくはないのですが・・・どっちにしても変動金利を選択する場合は仮に金利が上昇して支払額が増えたとしても支払いが可能な金額内の物件を選ぶことが大切だと思います。多少、希望の物件と違っていても無理のない価格の住宅を購入することをお勧めします。ご予算的な含めて弊社に色々とご相談下さればアドバイスいたします。
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