統一教会に解散請求
かねてからの予定通り文科省が東京地裁に統一教会の解散請求を提出し安倍元総理の襲撃事件に端を発した統一教会問題がまた進展しました。今後は司法の判断を待つことになります。統一教会の問題は宗教団体の在り方とともに政治と宗教団体の関係についても再考するいい機会だと思います。教会だけを一方的に解散させても政治と宗教団体の関係を見直さなければ本当の解決にならない気がします。宗教団体が政治的な活動をしてはいけないとは思っていませんけど、伝統仏教宗派の信徒であるボクは宗教団体が組織的に政治や選挙に関与するのは違和感を覚えます。宗教的な精神を失った政治には反対なのですがかといって宗教団体が組織的かつ積極的に政治に関与していくのは違うかなって思うのです。そもそも政治と宗教は相反すると思います。政治は多くの選択肢の中から最大公約数を多数決で決定しますが、宗教は個人の信じたものを純粋に信仰する。簡単に言えば政治は妥協の産物ですが宗教には妥協はありません。統一教会の信者の人達も純粋に信仰をしているのですから、仮に解散命令が出たところで信徒がいなくなるわけではないのです。オウム真理教をみても解散はしたものの現在でも信者は残っているしむしろ信徒も増えているわけですから。司法としても今回の判断は難しいと思います。統一教会はオウムと違って教団を挙げてテロ行為をしたわけでもなく、問題となっているのは霊感商法と言われる多額の献金ですからね。それが果たして、▼「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」や▼「宗教団体の目的を著しく逸脱した行為」に該当するかどうかの判断は難しいですよね。ボクのような伝統寺院の信徒には「多額の献金をする」という行為自体があまりよく理解できないのですが事の成り行きには注目しています。

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